前記事(9)から続けます。
これまで、原因①・②がそれぞれ無かったらと仮定してシミュレーションしました。
どちらも、似たり寄ったりの結果になりました。
原因③以降が単体で無かったらと仮定してのシミュレーションも、一応この先続けますが、結果の想像が付くようにも思うので、少し視点を変えてみます。
原因①・②の両方が無かった場合(原因③以降はそのまま)をここではシミュレーションしてみます。
その場合、以下のような結果になっていたと考えられます。:
(当日のご来院順にリストアップ。ただし、実際に連続待ち時間10分以内の方は含みません。
なお、このリストアップは(7)・(8)と全く同じです。)
・予約あり1名様 … 実際は10分強待ち → 15分強待ち
・予約あり1名様 … 実際は15分待ち → 2分待ち
・予約なし2名様 … 実際は30分前後待ち → 0~5分待ち
・予約なし1名様 … 実際は25分待ち → 15分待ち
・予約あり2名様 … 実際は25分強待ち → 10分強待ち
・予約なし1名様 … 実際は20分強待ち → 15分待ち
・予約あり3名様 … 実際は20分前後待ち → 2名様10分、1名様15分待ち
原因①・②単体の場合と異なり、短縮効果の大きい方(待ち時間が半分以下)の割合が急に増えています。
あくまでここでの見かけ上でですが、2つの原因が取り除かれることで、待ち時間の短縮効果が加速度的に上がることが分かります。
(この場合だけ偶然そうなった可能性もあります。異なる原因2つが無い場合でも同じ結果になるかを追って検証します。)
一方で、背景色を黄色とした1名様につき、逆に5分増えてしまっています。
(8)で述べたように、検査終了の微妙なタイミング等の影響も大きいため、2つの原因が取り除かれて、検査終了のタイミングが大きくずれること等により、逆に運悪く待ち時間が少し増えてしまう場合も中にはあることが分かります。
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