前記事(7)から続けます。
ここでは、2017/09/22の事例と同様、先に挙げた原因①~⑦がもし無かったら、長い待ち時間はどの程度短縮できていたかを、進行図表上でシミュレーションしてみます。
まず、原因①(諸事情によりかなり長い検査が30分程度遅れたこと)について。
この30分遅れが無く、予定通りに検査が始まっていたと仮想的に考え、その他の原因はそのままとします。
その場合、以下のような結果になっていたと考えられます。:
(当日のご来院順にリストアップ。ただし、実際に連続待ち時間10分以内の方は含みません)
・予約あり1名様 … 実際は10分強待ち → 5分待ち
・予約あり1名様 … 実際は15分待ち → 5~10分待ち
・予約なし2名様 … 実際は30分前後待ち → 5~10分待ち
・予約なし1名様 … 実際は25分待ち → 22分待ち
・予約あり2名様 … 実際は25分強待ち → 20分待ち
・予約なし1名様 … 実際は20分強待ち → 20分待ち
・予約あり3名様 … 実際は20分前後待ち → 15分待ち
中ほどの予約なし2名様(下線部)の短縮具合が極めて大きい一方、意外にも他の方々は概ね5分前後縮まる程度でした。
検査終了~診察開始の微妙なタイミングや各患者様の診察所要時間等の影響が大きいため、単一の原因の有無だけでは、このような偏った結果になってしまうことが分かります。
長い検査が30分遅れなければ、30分待ちが一律0分になるかと言えば、単純にそうではないところが、問題の難しさを物語っているとも言えます。
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