2018年2月21日水曜日

ご来院予測の進展

2018/02/21(水) 10:15公開、同12:10,2/22 12:00加筆
「診療進行状況の見える化」を始めて、丸1年が過ぎました。

この間、ただの一日も、お一人たりとも抜けなく正確に進行
状況を記録し、改善に役立ててきました。
(年間で延べ約1万人弱の方。2分30秒刻みで受付~検査~
 診察~お会計の流れ、各所要時間等を専用の図表に記録)

たまたまですが、丁度1周年を迎えた2/7(水)夕方の段階で、
連待5分以内率90%10分以内率約99%に到達しました。
(あくまでオフシーズンのみに実現可能な数字です)


昨秋より、主にご来院集中対策のため、特に予約なしの方の
時間帯別ご来院率を予測する研究を少しずつ進めています。

これまでの手応えとして、ある程度条件に恵まれればですが、
ある程度正確に予測できることが分かっています。
(ひとまず大まかに30分刻み程度で。今後は15分刻み目標

これまでに得られた知見をまとめると、以下の通りです。:
 当たり外れの境が比較的くっきりしている
  (例:9~10時台は概ね当たり、11時台は大外れ等
 外れたのは、何らかの決定的な予測要因の不足による
  (裏返せば、その不足が無ければほぼ当たったはず?

この2点に基づくと、不足した要因が何かを的確に見抜き、
外れる度予測方法を修正すれば、精度は上がる理屈です。

そのサイクルを絶やさず、引き続き精度向上に努めます。


ご来院率を左右する要因は、大まかには以下の4点です。:
 その日の天候(最低/最高気温、雨雪・強風の有無等)
 (↑前日以前の天候の良悪による反動も含む)
 当方の混雑予想、実績表示の多さ、の少なさ等)
 (↑現在時刻以前のご来院人数、twitter発信等も含む)
 多くの患者様よりの当院への注目度、信頼度
 特定の症状・目的の流行・必要度(花粉症、学校検診等)

他にも細かくは挙げられるとは思いますが、今現在の見解
として、主要因はほぼこの4点に集約されると考えています。


とはいえ、どの要因が具体的にどの程度影響するかと言えば、
4つの要因どれを取っても、決して単純ではありません。

だけでも、気温や風速など細かい要因が複雑に絡みます。
例えば、以下のどちらが影響が大きいかの判断は難しいです。
 積雪が残っているが気温が高く晴天の場合
 積雪は無いが、気温が低く風もやや強い場合

も、以下のような要因で大きく変わります。:
 当院の不手際、不測の誤解等により不信感を買った場合
 諸原因でインターネット検索結果が大きく変動した場合

後者はネット全盛の現代ならではですが、諸々の原因で変動
した場合、ご来院集中または逆に極端なご来院減を招きます。
(昨年5/12~13の極端な混雑はこれが原因と推定しています)

変動の原因はおおよそ特定できているため、苦い経験を踏まえ、
徹底した分析と対策により、現在は問題なく推移できています。
(例えば、ネットの状況は毎日逐次チェックしています)


データを蓄積してゆけば、信頼性は理屈の上では上がります。
これまでの苦い経験も踏まえ、少しずつ解明は進んでいます。

これまでは、どちらかと言えば勘と経験で予測してきました。
今後は、精度と安定性を上げるため数字・数式も多用します。
(方法をある程度試行錯誤するため、当たり外れ率は多少
 変動しますが、患者様のご迷惑にならない範囲で行います)

引き続き、手段を尽くして精度向上に努めてまいります。